kintone日報アプリの作り方完全ガイド|初心者でも30分で構築できる手順を解説
kintoneで日報アプリを作成したいけれど、具体的な手順が分からずお困りではありませんか?この記事では、kintone初心者でも30分で実用的な日報アプリを構築できる詳細な手順を解説します。フィールド設定から便利な機能追加、運用時のカスタマイズまで、実際の画面キャプチャと共に分かりやすく説明。日報管理の効率化を実現し、チーム全体の業務可視化を促進できる完全ガイドです。
1. kintone日報アプリとは
kintone日報アプリは、「kintone」上で構築する日報管理システムです。従来の紙やExcelで管理していた日報業務を、クラウド上で効率的に管理・共有できるデジタル化されたソリューションとして活用できます。
このアプリを使用することで、チームメンバーの業務状況をリアルタイムで把握し、マネジメント層による適切な指導や業務改善につなげることが可能になります。
1.1 日報アプリの基本機能
kintone日報アプリには、日報管理に必要な機能が包括的に搭載されています。主要な機能は以下の通りです。
| 機能カテゴリ | 具体的な機能 | 説明 |
|---|---|---|
| データ入力 | 業務内容記録 | 日々の業務内容を詳細に記録 |
| 時間管理 | 作業時間集計 | 各業務にかかった時間を自動計算 |
| 承認機能 | 上司承認フロー | 提出された日報の承認・差戻し処理 |
| 分析機能 | グラフ・集計表示 | 業務データの可視化と分析 |
| 通知機能 | リマインダー設定 | 日報提出忘れの防止通知 |
| 検索機能 | 過去データ検索 | 条件を指定した日報データの検索 |
これらの機能により、日報の作成から承認、データ活用まで一連のプロセスを効率的に管理することができます。
1.2 kintoneで日報管理を行うメリット
kintoneを活用した日報管理には、従来の管理方法では実現困難だった多くのメリットがあります。
リアルタイムでの情報共有が可能になることで、チーム全体の業務状況を即座に把握できます。マネージャーは部下の進捗状況を随時確認し、必要に応じて適切なサポートを提供できるようになります。
データの一元管理により、個人の業務パフォーマンスを客観的に評価することが可能です。グラフ機能を活用すれば、業務量の推移や時間配分の傾向を視覚的に把握でき、業務効率化のための具体的な改善点を特定できます。
1.3 従来の日報管理との違い
従来の日報管理方法とkintone日報アプリの違いを比較すると、業務効率と情報活用の観点で大きな差があります。
| 比較項目 | 従来の方法(紙・Excel) | kintone日報アプリ |
|---|---|---|
| データ入力 | 手書きまたは個別ファイル作成 | 統一フォーマットでの簡単入力 |
| 共有方法 | メール添付またはファイル共有 | リアルタイム共有・自動通知 |
| 承認プロセス | 手動での確認・押印 | システム上での自動承認フロー |
| データ検索 | ファイルを個別に開いて確認 | 条件指定での高速検索 |
| 集計・分析 | 手動計算またはExcel関数 | 自動集計・グラフ表示 |
| バックアップ | 個別でのファイル保存 | クラウド上での自動バックアップ |
特に重要な違いとして、データの可視化と分析機能があります。従来の方法では、過去のデータを分析するために膨大な時間と労力が必要でしたが、kintone日報アプリでは瞬時にグラフや統計情報を生成できます。
また、kintoneではスマートフォンやタブレットからもアクセス可能で、テレワークや出張先からでも日報の確認・承認が行えます。
2. kintone日報アプリ作成前の準備
効果的な日報アプリを作成するためには、事前の準備が重要です。適切な準備を行うことで、後の作業をスムーズに進めることができ、チームにとって使いやすいアプリを構築できます。
2.1 kintoneアカウントの準備
日報アプリを作成する前に、kintoneの適切なライセンスとアカウント設定を確認しましょう。
| プラン | 月額料金 | ユーザー数 | 推奨用途 |
|---|---|---|---|
| ライトコース | 1,000円/ユーザー | 10名~ | 小規模チーム向け |
| スタンダードコース | 1,800円/ユーザー | 10名~ | 本格的な業務システム構築 |
管理者権限を持つアカウントで作業を行う場合は、以下の点を確認してください。
- アプリ作成権限の有無
- ユーザー管理権限の設定
- スペース作成権限の確認
- 外部連携機能の利用可否
無料トライアルを活用する場合は、30日間の制限内で必要な機能を確認することが大切です。
2.2 日報に必要な項目の整理
効果的な日報アプリを作成するためには、組織の目的に応じた必要項目を事前に整理することが重要です。
2.2.1 基本的な日報項目
| 項目カテゴリ | 具体的な項目例 | フィールドタイプ |
|---|---|---|
| 基本情報 | 日付、氏名、部署、プロジェクト名 | 日付、文字列(一行)、ドロップダウン |
| 業務内容 | 今日の業務、明日の予定、課題・問題点 | 文字列(複数行) |
| 時間管理 | 開始時間、終了時間、実働時間、残業時間 | 時刻、数値 |
| 評価・進捗 | 達成度、優先度、ステータス | 数値、ドロップダウン |
2.2.2 業界・職種別の追加項目
組織の特性に応じて、以下のような項目を追加することを検討してください。
- 営業職:訪問先、商談内容、売上実績、新規開拓件数
- 開発職:作業時間、バグ対応件数、コードレビュー、技術課題
- 製造業:生産数量、品質検査結果、設備稼働状況、安全確認
- サービス業:顧客対応件数、満足度、改善提案、研修受講状況
3. kintone日報アプリの作り方手順
kintoneで日報アプリを作成する手順を、初心者でも迷わずに進められるよう詳しく解説します。30分程度で基本的な日報アプリを構築できるので、順序立てて取り組んでいきましょう。
3.1 新規アプリの作成
まずはkintoneにログインし、新しいアプリを作成します。アプリ作成の基本的な流れを理解することが成功の鍵となります。
kintoneのホーム画面から「アプリ」をクリックし、「アプリの作成」ボタンを選択します。作成方法は以下の3つから選択できます。
| 作成方法 | 特徴 | 推奨度 |
|---|---|---|
| はじめから作成 | 完全にオリジナルで作成 | ★★★ |
| サンプルアプリから作成 | 既存のテンプレートを活用 | ★★☆ |
| Excelファイルから作成 | 既存のExcel形式を取り込み | ★☆☆ |
日報アプリの場合、「はじめから作成」を選択することで、必要な機能を過不足なく組み込むことができます。アプリ名は「日報管理」や「業務日報」など、分かりやすい名称を設定しましょう。

3.2 フィールドの追加と設定
アプリの基本構造が完成したら、日報に必要な情報を入力するためのフィールドを追加していきます。フィールドの種類と用途を正しく理解することが重要です。
3.2.1 基本情報フィールドの作成
日報の基本情報を記録するフィールドを作成します。これらは日報の根幹となる情報のため、必須項目として設定することを推奨します。
以下のフィールドを順番に追加していきます。
| フィールド名 | フィールドタイプ | 設定内容 |
|---|---|---|
| 報告者名 | 文字列(1行) | 必須項目、初期値にログインユーザー名を設定 |
| 報告日 | 日付 | 必須項目、初期値に今日の日付を設定 |
| 所属部署 | 選択肢(ドロップダウン) | 各部署名を選択肢として登録 |
| 勤務形態 | 選択肢(ラジオボタン) | 出社・在宅・外出などの選択肢を設定 |
kintoneでは下記のような見え方になります!

3.2.2 業務内容フィールドの作成
日報の核となる業務内容を記録するフィールドを作成します。具体的で振り返りやすい日報にするため、構造化された入力項目を設計することが重要です。
業務内容に関する主要フィールドは以下の通りです。
| フィールド名 | フィールドタイプ | 設定内容 |
|---|---|---|
| 活動区分 | 選択肢(ドロップダウン) | 案件かその他を選択 |
| 活動項目 | 選択肢(ドロップダウン) | 商談や開発、社内MTG、事務作業などを選択 |
| 顧客名 | ルックアップ | どの顧客のどの案件を対応したかを選択 |
| 活動時間 | 数値 | 案件ごとに何時間対応したか |
そのほかに、コメントや翌営業日の予定、今日の一言などを自由入力できるフィールドを置いておくとより良くなります!
kintoneでは下記のような見え方になります!たったこれだけで日報アプリが完成です。

3.3 他のアプリとの連携方法
kintone日報アプリは他のアプリと連携することで、より効率的な業務管理が可能になります。代表的な連携方法を紹介します。
| 連携先アプリ | 連携方法 | メリット |
|---|---|---|
| 顧客管理アプリ | ルックアップ機能 | 顧客情報の自動入力、データの一元管理 |
| プロジェクト管理アプリ | 関連レコード機能 | 作業時間の自動集計、進捗の可視化 |
| 勤怠管理アプリ | プロセス管理機能 | 労働時間の正確な把握、コンプライアンス強化 |
| 経費精算アプリ | 連携API | 交通費等の自動連携、精算業務の効率化 |
連携を設定する際は、データの整合性を保つことが重要です。
連携先のアプリでデータが更新された場合、日報アプリにも正しく反映されるよう、適切な更新タイミングと方法を設定してください。
4. まとめ
kintone日報アプリは、初心者でも30分程度で作成できる便利なツールです。基本的なフィールド設定から承認フロー、グラフ機能まで、業務に必要な機能を簡単に追加できます。
従来の紙やExcelでの日報管理と比べて、データの集計や共有が格段に効率化されます。
作成後は適切な権限設定とバックアップを行い、継続的な改善を心がけることが重要です。
kintoneの柔軟性を活かして、チームの業務スタイルに合わせたカスタマイズを進めることで、より効果的な日報管理システムを構築できます。
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